消費行動モデルの変遷30年 AIDMA(アイドマ)・AISAS(アイサス)

 私がマーケティング業界に入った1980年代の消費行動モデルは、『アイドマ:AIDMA』Attention(注意)⇒Interest(興味)⇒ Desire(欲求)⇒ Memory(記憶)⇒Action(行動)が主流であった。マス広告で注目と興味をそそり、購買の欲求を高め、記憶してもらい、店頭で購買してもらう、という非常にシンプルなモデルで事足りていた。調査項目も「認知度」「関心度」「購入意向度」「購入経験」などオーソドックスな評価指標がほとんどであった。
 90年代に入ると、顧客志向重視「満足:Satisfaction」、ブランド重視のロイヤリティ重視「心酔:Enthusiasm」、経験価値重視「体験:Experience」などが加わったモデルが登場する。
 21世紀に入りインターネットが普及すると、検索サイト利用「検索:Search」、SNS利用「共有:share」を加えた『アイサス:AISAS』が登場する。
さらにスマートフォンが普及し、「クーポン:Coupon」が購買行動に重要な位置を占めつつある。私自身もコンビニのクーポンがスマートフォンに届き、思わずその商品を買った事がある。そして「検討:Examination」を加えた『アイシーキャス:AISECAS』が登場する。
 図表は様々な消費者行動モデルをまとめたものである。大きくは「認識段階」「感情段階」「思考段階」「行動段階」「評価段階」「拡散段階」に分けられる。
 インターネットの普及やメディアの多様化、SNSの普及で情報の入手経路や量が爆発的に増え、特に「思考段階」のファクターが複雑に絡まった時代に入っている。さらに情報の双方向化により「共有:share」「紹介:Introduce」などの個人の情報発信が活発化する中、「拡散段階」でのレスポンスの義務感やツイッター・ブログの炎上などの負の影響も無視できなくなっている。このような複雑な「思考段階」とストレスを招く「拡散段階」への対応が求められる。
 今後IoTや人工知能の利用によりと情報の増大化と多様化が進行する中で、「思考段階」はより快適でシンプルに、「拡散段階」はストレスフリーとなる方向に進めるためのノウハウが非常に重要となる。 


参考資料)以下の資料を基に図表等を作成

※書籍・雑誌等
 
 酒井光雄(2014年9月) 「全史×成功事例で読む「マーケティング」大全」(かんき出版)
 水野誠(2014年6月) 「マーケティングは進化する」(同文館出版)

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 片平秀貴(2006年6月) 「消費行動モデルはAIDMAからAIDEES(愛で~す)の時代へ」
              (日経BP Monthlyビジネスアドデータ)
 宣伝会議 2015年12月号 「シリーズ特集 宣伝担当者が知っておきたいクリエイティブの基本」

※ネット情報の参考資料

 http://www.hayashi-tokuji.com/hayashi/learning/aidma/aidma.html
 http://iso-labo.com/labo/AIDAS_AMTUL_AISCEAS_AIDEES.html
 http://sucra.saitama-u.ac.jp/modules/xoonips/detail.php?id=BKSJ500002

2016年04月03日